2013年9月16日月曜日

学習室出張授業!


こんにちは!横浜国立大学経済学部2年の躍場晃平です。ブログ初登場です。学習室に参加したのは昨年の12月からで、最近は学習室のいじられキャラになってきています(笑)広島県出身で今は横浜での1人暮らしを満喫しています。

 今回、学習室では新たな取り組みをしました。それが高校出張授業です。きっかけは昨年の9月に横浜雙葉高校の新聞部の方が学習室に取材に来たことです。震災の風化により学習室でも大学生の数が減少しており、次の世代に広く震災のことを伝えなければならないと感じていたので、雙葉高校と計画を立て、総合の授業に参加するということになりました。総合学習のテーマは「関係性の創造」、僕たちのテーマは「震災を通じた社会との繋がりを考える」ということでした。対象は2年生総勢180名。今年度は5月に1回と今回の授業、合わせて2回の構成となっています。5月の出張授業では学習室の活動内容や被災地の状況報告を行い、大学生からのメッセージを送りました!

今回の授業では幾つかの班を作り、そこに大学生が1人ずつ入って少人数で話し合うという形式でした。

会場の様子です。ここで高校生数名と大学生1名がグループとなり話し合います。

1,これまでの震災と私の関わり、その理由
2,これからの震災との関わり、その理由
3,大学生から高校生へ「震災(学習室)とつながって今考えていること」

以上の3つの構成で進めていきました。大学生と高校生。東北の震災を通して考えていくこの話し合いではどのような意見が出てくるのでしょうか?自分も初めてのことなので、まったく想像できませんでした。



1,これまでの震災と私の関わり、その理由―
 まずは高校生にこれまでどのように震災と関わってきたのか聞いてみました。
・現地にボランティアに行った
・募金
・物資を送った
・計画停電を経験した
・テレビなどのメディアから見たり聞いたりしたetc

いろいろな関わり方が出てきました。考えてみると関わり方って何も現地で貢献しようとすることだけではないですね。計画停電は首都圏に住んでいながら震災を本当に身近に感じたものだと思います。こうして振り返っていくことで、当時のことが次々と思い出されてきました。コンビニやスーパーから食品が無くなったこと。どの情報を信じればいいのかわからなかった。今でも放射線はどうなのかわからないと話は広がっていくばかりでした。大学生の自分が置いてけぼりになりそうなくらいに高校生は熱心な話し合いをしていましたね。こうやって思い出すだけでも、震災と関わっているんですよね。当時のこと、学習室で普段から震災と関わっている僕も忘れていることがあると感じました。まだ始まったばかりですが、このような機会があるっていうのは本当に良いことですね!



2,これからの震災との関わり、その理由―
 では、今までの関わりから他に自分が関わっていくことはできないのでしょうか?ここでは高校生ならではの意見も出てきました!

自分のグループの高校生が頻繁に言っていたことは「現地の高校生と話したい」ということでした。現地の人の話、それも大人ではなくて自分たちと同世代の高校生と話したいというのは驚きましたね。でも、日本の未来を担っていく高校生、それも被災地の高校生と首都圏の高校生が話すというのはとても意味のあることだと思いました。

被災地の高校生と話してみたいけど、自分たちにできることの第一歩は伝えることではないか。高校生にできることは僕たち大学生よりも限られていますからね。冷静に高校生の自分にできること、被災地との自分たちなりの関わり方を考えていました。文化祭で現状を伝えて、まだまだ震災は終わってないことを知らせることが東北の人のためになるのではないか。とても白熱した話し合いです。

まだまだ話したいところでしたが、時間の都合上によりここで話し合いは終了しました。もっともっと話したかったですね。






3,大学生から高校生へ「震災(学習室)とつながって今考えていること」-
 最後に大学生の学習室メンバーから、その大学生のグループにいる高校生へ震災から考えていることを伝えました。自分のグループには伝えていくことの大切さを言いました。震災は忘れてはいけないことだが、もう東北以外の地域ではあまり関心を持たないようになってきている。震災を体験した世代がいなくなれば、誰が震災のことを伝えていくのか?同じようなことは繰り返してはいけない。次の世代に、またその次の世代に伝えていくことが大切である。自分の子供ができたら子供に伝えよう。そして、その子供がまた次の世代に話すように伝えよう。現地に行くことも、何か支援することも大切。でも、この伝えることって誰にでもできること。まずは、自分にできることをやっていこう。これは震災を経験した自分たちの世代の役目だと僕は思っています。日本中の人がこの些細なことをしたなら、次の世代、また次の世代と受け継がれ、今回の震災のようなことがまた起こったとしても、しっかりとした対応ができるのではないかと思います。

 この些細なことをやることは日常の様々な場面でもそうだと思います。自分の非力さを嘆くのなら、その前にどんなことでもいいからできることを確実にやっていこう。私のグループの高校生にはこのようなことを伝えました。他のグループでも、大学生からとても良い話がありました。今回のブログ担当が他の大学生なら、もっと良い話が見られたかもしれませんね(^_^;)高校生が僕たちの話からも何かを感じてくれたなら嬉しいことです!

大学生の話をメモする高校生


―この活動から感じたことー
 僕がこの活動で感じたのは、高校生には僕たち大学生には無いものを持っているということです。僕たちが現在している学習室は僕たち大学生だからこそできるものであると思っています。反対に、高校生には高校生にしかできないことがあると思います。今回のような出張授業はできれば継続していきたいですね。

 また、高校生がこんなにも一生懸命に震災について考えているのに、自分はどうなのかと考えました。普段の学習室に何を思って参加しているのだろう。少しまんねりしていないだろうか。自分にできることを一生懸命に僕もやっていかなければいけないと思いました。他では経験できない貴重な時間でした!

最後に雙葉高校の先生方と学習室メンバーで集合写真。学習室メンバーは学習室の制服かと思ってしまいますが、違いますよ()